オーダー作品【Amulet - Scorpio -空のサソリ】

アクアマリン（6mm丸玉）
ガーネット（4mm丸玉）
スカイブルートパーズ（4mm丸玉）
オニキス（4mmカット丸玉）
トルマリン（さざれ）
ブラックスピネル（ミニボタンカット）

オーダー作品No.25号！


BlueWhaleが只今、休止中なんですが、その前にオーダー頂いていたご注文分ラストです。
諸事情ありまして、お客様とのやりとりや、石の手配などにも手間取りまして、いつもの納品ペースよりも遅くなってしまいましたが、2作品をご希望でしたので、作らせて頂きました！

ありがとうございます！！(*'∀'*)

と、いうことで今回のお客様のご注文はこちらでした。

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蠍座のアミュレットが、売り切れていて去年お迎えできなかったので、お願いしますとのこと。

蠍座のアミュレットの方ですが、ガンメタワイヤーを使って頂けると嬉しいです(^ ^)石の方はすべておまかせ致します＋+

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えーっと、もう1作品のご希望は、かなりの大作になってるんですが。笑
こちらの星座ストラップの方は、ほぼおまかせということで。
星座のアミュレット、蠍座でご希望と、ガンメタワイヤー指定のみで。

あとはかなり好き勝手に作らせて頂きました！(*'∀'*)


ガンメタワイヤー指定でしたので、蠍座といえば、やっぱりどこかかっこ良くないと。wと思いまして。





そこからブラックワイヤーと、ゴールドワイヤーはより線にして混ぜて、蠍座のイメージで、作っていきましたー。
この時点で、蠍っぽいトゲトゲしさと。可愛らしい丸みがあるんですが。

そこから、エレメントの石を意識しつつ、石を盛っていきました。


出来上がってみると。




蠍座のエレメントである、水。
それを意識して、アクアマリンを配置したはいいものの。
対応しているエレメントの、水の要素というのは、このアクアマリンの一粒だけでして。

ガンメタワイヤーと、ブラックワイヤーを混ぜ、オニキスと、ブラックスピネルを配置した、蠍の艶めく漆黒の身体と。
体内を巡る毒のような、真紅のガーネットと、ピンクトルマリン。

青と、赤。

相反する色合いが、対立するように向かい合う瞬間。

その間を縫うような、スカイブルートパーズの透明感のある爽やかな青色は、私には雲ひとつ無い、青空の色に見えました。


空のサソリ。


スカイブルートパーズを配置した時に、ふとそう思ったんですが。

空中をプカプカ浮かんでいるサソリとか、そういう間抜けなイメージではなくて。笑

まだ、星も見えないような、昼間の青空の中で浮かび上がる、星座のようなものなのかなと思ったんですよね。

夜の暗闇に目を凝らして。
星が煌めく夜空の中で、星座を見つけるのは比較的、容易い事ですが。

昼に、肉眼で星座を見つける事は、ほぼ不可能です。ww
月がなんとか、見えるくらいですかね。

だもんで、昼の青空を見上げた時、その先には青色ばかりだから。
ついつい、昼間の空には、星や宇宙なんて無いのだと思いがちだけど。

太陽の明るさに隠され。
青空の美しさに隠されているだけで。

見上げた空の先には、いつも星空があるように。

見えないけれど、大きな大きな空のサソリが。

いつも、ここに居る。





私にとって、蠍座というのは、存在感抜群な星座な感じがしてまして。
蠍の毒というのは、強烈な個性や強さに思えますし。無視できない強い何かを宿してるように思うんですよ。

でもこの蠍座からは、その強烈な毒や個性は、青空に隠されていて、とても見えにくいのかなと思いました。

形も、どことなく丸っこさがあって穏やかですし。攻撃性のあるトゲや毒も、なるべく誰かを傷つけぬようにと配慮しているような、優しさを感じます。

だけど、それでも。
まるっきり、その強さや個性、毒気が無くなってしまった訳じゃないですし。サソリという姿や、存在を無理やり否定している訳でも無いんですよ。

これは、言葉にするのはとても難しいのですが。

なんとも、絶妙で、不思議なバランスだなと思います。

隠されているけれど、確かにそこに在るもの。
見えないけれど、強力で。
だけど、無闇に振りかざすこと無く。
姿を現す事も無く。

その真紅の毒が、確実に強い影響を与えてゆく。

普通は、自分に宿るその毒気をどう活かせばいいのか悩んでしまったり。
自分で個性を否定してしまったり、或いは隠そうとしてしまったり、バランスを悪くしてしまいそうなんですが。

この作品は、あえて自分には、その姿がサッパリ見えない事で、うまくバランスがとれてしまっている状態と言いますか。

これは、もしかしたら本人は意識も出来てない事だったり、無意識の部分を表してるのかもしれませんが。

現れない。
見えない。
わからない。

だから、"無い"のではなく。
だけど、確かに"在る"のだと。

この空のサソリは、そう、強く言ってるような感じがするんですよね。

昼間の空に、星が見えないように。
サソリの姿も、毒も、全て青空に隠されてしまっている。

それでも、それこそが。

この空のサソリにとって、最も在るべき姿なのだと。

そして、いずれ昼が終わり、夜が訪れ、星が輝きはじめるように。
時期が来れば、サソリもまた、その姿を現すんじゃないのかなと思いました。




例えるのなら。

昼間の青い空に浮かぶ。
肉眼では見る事の無い、空のサソリ。

昼間の暖かな空を、寝ぐらに。
大空の上から、ゆったりと、のんびりと。
小さく見える、海を眺めながら。

強く、強く。
大地を突き刺し、揺るがすほどに。
大きな力を宿したまま。

やがて、夜空の満点の星空と共に。
その姿を現す時まで。

見えないままに、いつもそこに居るよ。

そう、他の誰でもない。

君と共に。


黒とガンメタワイヤーを使っているのに、どこか柔らかく可愛らしい見た目で。

だけど、その可愛さと同じくらいの、強烈で、優しい毒が、体内を廻る。

それをまた、昼間の青空に隠して。
誰にも見えないほどに希薄になりながら。

それでも確かに、存在しているもの。

青空の中に、その姿を探し、どれほど目を凝らした所で。
君にも誰にも、このサソリは見つける事は出来ないだろう。

やがて、夜が訪れ。
青空のヴェールが剥がされ。
星の煌きと共に。
その姿を現す時まで。

蠍座のアミュレット。
空のサソリ。