【Sword - Archangel Rasiel -大天使ラジエルの守護剣】

中国産穴あき水晶ポイント

レモンクォーツ（ブリリアントカット）
ペリドット（2mm丸玉＋ミニボタンカット）
シトリン（さざれ）
ルチルクォーツ（さざれ）
ペリステライト（さざれ）
アメジスト（ミニボタンカット）

委託用作品No.107号！

という事で、大天使ミニ剣シリーズ。
今回はラジエルさんです。

えーっと、何故にラジエルさんかといいますとね。実は随分前に、ラジエルさんのミニ剣ペンダントというのを作った事がありましてね。あの時は偶然、作りながらだんだん、ラジエルさんぽい？ていう感じで出来たんですが。
今回は、作る時にその事を急に思い出したので、最初からラジエルさんを意識して、作ってみました。

てことで、角線と丸線を使用しての、全てゴールドワイヤーで土台を作りまして。




こんな感じです。

小さめの穴あき水晶を使ったのでサイズも少し小さめになり、この時点で、見た目もかなり、若々しい感じだなーと思いつつ。
石を盛っていきましたー。

出来上がってみると。






大天使ラジエルの守護剣。

実は、私にとってのラジエルさんのイメージは、聖なる魔法使いのような感じでして。

はるか高みの場所に、静かに眠る存在。

そしてこの剣そのもののイメージは、大天使ラジエルの居る場所へ。

神秘的で美しい、魔法の森の奥深くへ導き、誘うような雰囲気を感じていました。

いつものサイズよりも小さめで。
ゴールドのワイヤーだけを使用した、眩い光を放つような、短剣。

柄の部分の、扇風機のように回転しているように感じた不思議な羽には、ルチルクォーツや、シトリンなどの金色の石が盛り込まれ。

その剣の中央には、魔法がかったようにキラキラとした、ブリリアントカットのレモンクォーツ。

ラジエルの居る、魔法の森への道しるべのように。
途切れながらも続いてゆく、小さな小さな、ペリドットの道と。

迷った時には、貴方へ助言するかのように絶妙に配置された、小さな紫色の叡智の光。

深遠なる、魔法の森へようこそ。

ここは、貴方の意識が形になる森。

ここは、貴方の想いがそのまま、表れてしまう場所。

ゆめゆめ、迷い込まぬよう。
踏み込み過ぎぬように。

気をつけて進んでゆく事だ。





偶然、拾い上げた短剣から、物語が進行してしまうように。
この守護剣には、常識とか、一般的とか、そういう"当たり前"というものが無い感じがしまして。

唐突に。突然に。
いつの間にか。非常識に。

そう、まるで魔法をかけられ、常識を吹っ飛ばした流れの中で、図らずも迷い込んでしまう場所。

拾い上げたものが短剣であれ、何であれ。その瞬間から、この魔法の森へ迷い込み、己の意識との対面を果たすような。不思議な感覚。

その森を進んでゆく度に。

今まで、自分の意識や想いは、自分で操作できている、常に自分の思い通りにしてきた。

そう思っていた筈なのに。

常識、現実的な思考。周りの状況に自動的に反応する自分。

こうして当たり前。
こうなって当たり前。

そう思っていたのは、自分の勝手な思い込みや、全くの見当違いであり。

自分の思いすら、簡単には自由にできず、表れてくるものを止める事さえも困難なのだという事を知る。

当たり前が、当たり前ではなかった事を知り、理解する瞬間のように。


さて、君には。
この森の中で眠るボクを、見つける事ができるかな？





私が最初に感じた、ラジエルさんの姿は、少年や、青年のような、かなり若々しい感じの見た目でして。

神秘的な森の中。奥深く。

光の木漏れ日。
森のさざめき。
静かに。風が吹き抜け。
何もかもが美しく感じる。

静寂の場所。
聖なる魔法使いが眠る。
魔法の森。

そっと、貴方を待っているように。

眠るように横たわり。
微笑みながら、静寂の中で佇む。

光の翼。

ラジエルが優しく囁く言葉は、森のざわめきに紛れ。
貴方には届きにくいのかもしれない。

心に静寂を。
耳を澄ませて。
目を閉じて。

ここは、魔法の森。
周りの状況に惑わされないで。

君の意識が、ボクの居るこの場所へ導くように。

一体、何処を探してるの？

外へ向かえば向かうほど、遠ざかり。
内へ向かえば向かうほど、離れてゆく。

今この瞬間。
見つけてごらん。

ボクの居る、この場所をーー。


魔法の森、神秘的な森の中というのは、とても象徴的だなと思ったんですが。

例えば、私はよく、作品で海のモチーフが出てくる時は、その海は自分の中の無意識を表しているのだと感じるんですが。

そうなると、森というのは、今の自分の状態や、意識など、表面上の自分を表しているんじゃないのかなと思うんですよね。

森のざわめきは、自分の心の中のざわめきのように。
吹き抜ける風の強さも、舞い落ちる木の葉も、周りの人たちから感じる風当たりだったり、自分の心の落ち込み具合を表しているのかもしれない。

だから森の奥深くへと言っても、それは無意識の領域ではなく、意識的な部分をさらに踏み込んで、進んでゆくという事だと思うんですよね。

そして、ラジエルさんの回転する羽というのは、もしかしたら、時間を表しているのかなと思いまして。

現実的な時間、常識や、周りなどを意識している領域の森から。

時間の感覚を感じさせない、時が止まった魔法の森へと移動してしまい、戸惑ってしまうような、不思議な感覚。

ラジエルさんが、貴方の前に簡単には現れないのは。

その場所から動けないからじゃない。

この場所に、ここに。

貴方を導く為に。

ボクはここだよ。
さあ、見つけてごらん？

あえて動かずに、貴方を待っているのだとしたら。

遠く、遠く、遥か彼方から光と共に。
微かに貴方を呼ぶ声。

それが、貴方の側、最も近くから発せられていた声だった事に気がつくような。

魔法の瞬間。






ラジエルの言葉は、もしかしたら簡単に理解できるものではないのかもしれない。

小さすぎて、聞こえない声なのかもしれない。

周りくどく、直接的にわかりやすいものではないのかもしれない。

だから、気がつくのに時間はかかるし。
理解するにも、遠回りになったりして。
決して、最短ルートを選んで貴方の手を引く存在ではないのだけど。

だけど、常に高い場所から貴方を見守り。
この場所に来られるように、囁き、導いている。

それはきっと。
手を引かずとも、貴方自身の力で、ここまで来られる事を知っているから。
あらゆる試行錯誤も、あらゆる遠回りでさえも。無駄では無い事を解っているから。

そして。

ミニ剣シリーズは、守るという事が全体的なテーマなのですが。

この剣で感じる、守るという事。

ここに、時間の無いこの森の奥深くに。

大天使ラジエルが居てくれていたという事を知って。

今まで、ひと時も忘れられた事もなく。ずーっと今まで守られていた事を知り、安心するように。

あらゆる状況から。
あらゆる些細な出来事から、ラジエルの導きと守りを感じてゆく。

その瞬間は、同時に。

貴方の中に眠っていた。
内なる魔法使いが目覚める瞬間。


そうだ。
今までずっと眠っていて。
気がついていなかったのは、私の方。


ラジエルさんは、内なる魔法使いが眠る傍で。守り続けながら。

ずっと、貴方が訪れるのを。
待ち続けていたのかもしれない。


貴方を、内なる魔法使いが眠る場所へと、大天使ラジエルが案内する。

その囁きは、たとえ微かでも。
聖なる呪文のように。

貴方の心のざわめきを沈め。
奥深くまで響き渡り。

ただの森を、神秘的で、深遠なる魔法の森へと変えてしまう。


やっと、気がついたのかい？
その魔法は、君が起こしているのさ。


大天使ラジエルから手渡された、小さな剣。

ボクはいつでも、この場所で待っているから。

森のざわめきに隠されたメッセージ。
優しい囁きの呪文。

胸の奥で発動する、魔法。

大天使ラジエルの守護剣。