コロンビアレムリアン1(ポイント)
カイヤナイト1(ラウンドカボション)
アマゾナイト1(ラウンドカボション)
サンストーン1(6mm丸玉)
シトリン1+6(大粒横長タンブル+さざれ)
スカイブルートパーズ1+2(オニオンカット+4mm丸玉)
アメジスト1+4(4mm丸玉+さざれ)
アイオライト2(ミニボタンカット)
ディープローズクォーツ1(4mm丸玉)
マルチカラースピネル1(ミニボタンカット)
ピンクトルマリン1(大粒さざれ)
ファイヤーオパール1
ガーネット3(ミニボタンカット)
ペリドット2(オニオンカット)
ツァボライト3(さざれ)
クロムダイオプサイト2(さざれ)
グリーンアパタイト1
ネオンブルーアパタイト5(さざれ)
アクアマリン2+5(大粒さざれ+さざれ)
タンザナイト4(さざれ)
マンダリンガーネット2(さざれ)
17×4
台座 4
オーダーメイド作品です!
ご注文ありがとうございます!!
えーっと、八月後半から9月はありがたいことに、ルースセレクトオーダーとオーダーメイドのご注文が、合計で5件も頂きまして!
おおおお!頑張らせて頂きます!
(*゚Д゚*)
ということで更新してきましたが、9月のオーダーご注文分ラストの作品です。
お客様のオーダー内容はこちらでした。
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今回、お願いさせていただきたいのは、
ワイヤースピア?ランス?のような、「槍」をぜひお願いしたいです!
色は、虹や虹色のようなイメージの、キラキラしたいろんな色があると嬉しいです。
いろんな困難を振り切ってくれそうな、強くて頼もしい感じのものをお願いしたいです。
大きさなのですが、13〜15cmくらいの少し大きめなサイズでお願いします!
今気になっている石は、シトリン、カイヤナイト、アマゾナイトなどで…
主役でなくてもかまいませんので、良かったらどこかに取り入れていただけますと嬉しいです(´∀`*)
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とのことで、お客様のご希望を読みまして、どのような形の槍がお好みなのか、使用する水晶は何を使うかなど。
色々と打ち合わせをして、イメージを固めていきまして。
昔から、槍っぽいものがお好きであり、特に、FF7のシドが装備してそうな、細長いイメージのものが好き。
天使などの入れて欲しいモチーフは特に無いものの、
鳥や翼、金属っぽいもの、メカニカルな鋭さのあるものがお好き。
いろんな困難が、行く手を阻む雲のような感じで立ち込めていて。
それを振り払ってゆくような、勢いと助けをくれる。
虹のような光のような、槍のような何か。
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というコトで、2回ほど、お客様とやりとりをさせて頂き、了承を得てから作らせて頂きました!
先ずは、土台作り。
お客様との打ち合わせにて、候補の水晶が3つほどあったのですが。
お客様に伺ってみて、選んで頂いたのがコロンビアレムリアンでしたので。
私の手持ちのコロンビアレムリアンの中でも、形と透明感の良いものを使用しました。
そして、ご希望ではかなり、細めの槍のイメージだったので、長さを充分にとりまして。
カイヤナイトとアマゾナイトのカボションを取り付け。
これまた、シトリンのかなり綺麗な大粒タンブルが手に入りましたので、こちらを槍の先端に取り付ける事にしました。
土台はこんな感じです。
これだけでも、私の中ではかなり、イメージ通りの良い感じにできまして。笑
今回は細長さにこだわりましたので、モチーフを組み込んでも、横幅をとらないように気をつけつつ。
虹色の石を盛り付けてゆきました。
出来上がってみると。
Trident of a Rainbow
-虹のトライデント-
コロンビアレムリアンのポイントを刃にした、虹色に光り輝く、三つ又の矛のような、細長い槍。
今回、制作中に私の中で一番こだわったのは、FFのマテリアシステムのようなモチーフ、雰囲気を出すことでして。(笑)
特に、カイヤナイトと、アマゾナイトのラウンドカボションを取り付ける時には、なるべくその丸みを損なわぬように、ワイヤーのラインもかなり、気を使いました。
武器に、マテリアという特殊な魔法が込められた玉をセットして、魔法を使えるようにする。
FF7や、FFシリーズなどでは、そういう感じのゲームシステムがあるんですけども。
それは、魔法を習得して呪文を唱えて使うというものではなく。
あるアイテムを保持して武器に取り付けた途端に、特定の魔法を使えるようになる、というシステムなんですよね。
例えば、ファンタジーなゲームや物語などの魔法使いは、杖を持ってるから必ず魔法が使えるというわけではなくて。
それはあくまで、魔法をコントロールしたり、発動しやすくする為にサポートしているものであって。
ある種の才能や、技能、修行で習得した、などの前提があるからこそ、杖を持つ事によって、魔法が使えるんだと思うんですよ。
しかし、このマテリアシステムは、自分が魔法使いなのかどうかとか。
魔法を習得したかどうかなどは全く関係なくて。
魔法を使うためには、単純にこのアイテムを持っているか、いないのか。という事が重要になります。
さっきまで使えていても、アイテムを手放してしまえば、使うコトができなくなる。
あるいは、本来は能力が備わっていて使えるのだとしても、このアイテムを持っていないから、発動することができない。
そういう制約のようなもの。
しかし、この槍は、
そういう制約をある意味で、取っ払うようなものかもしれないなと思いました。
制限のあるものや、システムをモチーフとして作っているのに。
それで、制約を外すようなイメージというのは、とても矛盾しているように感じられますので。
この辺はうまく言葉にできないのですが。
マテリアというのは、制限はあるものの、取り外しや組み合わせが自由にできるので、そこからそのイメージが浮かぶのかなとも思ったんですよね。
今までは固定されていて、外す事のできなかった、ある種の思い込みのような制約を外して。
新しく組み替えて使うようなものなんじゃないかなと思いました。
そして今回、お客様のイメージを元にお作りしまして。
17cmになってしまい、ご希望のサイズよりもさらに細長くなりましたが。←
ゴールドの角線で描いた、機械的な翼のような形と。
柔らかく、内側に吸い込まれるようにうねりが加えられたワイヤーのライン。
そこに、本当に色鮮やかな様々な虹色の石を盛り込んでゆきました。
普通の虹の配色では、紫色は外側ですが、あえて、紫色を中央あたりに据えて。そこから、虹色の光をギュッと掴むように。
ペリドットのオニオンカットやツァボライトなどの緑、ディープローズクォーツや、トルマリンなどのピンク、
シトリンの黄色に、マンダリンガーネットのオレンジ色、と。
虹色の光を集め、閉じ込めてゆく。
そして、槍の持ち手の部分は、シトリンを先端にしたんですが。
この形と色合いが、とてもFFシリーズのクリスタルに似ていたので。笑
こちらを使用しまして。
そこから、太陽のようなサンストーンと、熱いエネルギーや光を放射してゆくように、小さなガーネットを縦に配置しました。
その反対側には、空を表すような、スカイブルートパーズのオニオンカットと、アクアマリンの空色が、きらめいてゆく。
まるで、夕暮れや朝日の太陽を背にしながら。
雲ひとつ無い、美しい空を見上げているようで。
手に持った槍を振れば。
きっと。
アクアマリンの水しぶきが盛大に舞い。
いくつもの、大きな虹が。
沢山の空に描かれてゆく。
槍の中では、縦のラインに沿って虹色の石を盛り込みましたので。
見方によれば、空に現れた虹を手元までぐいっと引き寄せ、くるくるとより線にしてるような感覚で。
まるでリボンを巻き取るように、どんどんと虹の光が内側へ収束してゆくような感じにも思えまして。
反対に、逆回転してみれば、収束して閉じ込めていた虹を解き放ち。
空へと放っているようにも見えました。
虹を収束する事も、空へと放つ事もできる、自由な槍。
それを制御するのは、持ち主次第であり。
選択するのも、持主次第。
そして、全体的に眺めてみれば、この形はFFシリーズの飛空挺のようにも見えてきまして。笑
確か、FF7のシドは飛空挺の艦長でしたし、イメージ的にも、FFシリーズでこんな飛空挺ありそうだな。←爆
という、空を飛ぶものにも見えましたので。
武器という形をしていますが。
単なる道具という、それ以上に、相棒のような様々な役割がありそうだなと思いました。
機械と魔法の融合。
ファンタジーな世界での。
様々な便利な機械が発展している、独特な文明の中で。
やがて魔法さえも制御され、そのアイテムを持てば、誰でも、どんな魔法でも、自由に扱えるようになった。
そういう世界観の中での。
夕暮れの街並みの中。
誰も見向きもしないような、古い骨董品ばかりを扱うような小さなお店で。
変わらぬ輝きを放ち続けている。
虹のトライデント。
トライデントとは、三つ又の矛や、フォークに似た形状の銛だそうで。
今回作った後に、形状が似てるなぁと思って、そう名付けたんですけども。
高すぎて売れないのか。笑
それとも、時代がその武器を必要としていないのか。
埃をかぶりそうなほどに長く、ずっとそのお店にあって。
どれほど美しくても、今まで見向きもされなかった槍。
誰にも扱う事ができず。
ずっと、持ち主が現れてくれるのを、待ち続けながら。
ただ、ショーウィンドウに飾られ続けていた。
虹色の槍。
RPGでは、最初から最強武器が手に入る事は無いですし。
強い武器などは、だいたい、ダンジョンなどで手に入るんで。
街中の骨董品を売ってるような店にある槍のイメージというのは。
ついつい、スルーしてしまいがちな、イベントアイテムみたいだなと思ったんですよ。
そのイベントをこなしてアイテムをゲットしなくても、ストーリー自体は進められるものだけど。
この先の展開で、あると便利なものや、特殊な性質のレア武器をゲットする、そういうイベントってあるじゃないですか。
ありがちな場所にあるから、ついつい見過ごしてしまいそうな、そんな武器だなと思いました。
そして、アイテムさえあれば、誰でも魔法が使えるようになった世界で。
持主しか扱えない道具なんてものは、きっと不要になってくる。
片隅に追いやられ、来る日も来る日も、同じ店のショーウィンドウから。見える光景。
子供達がはしゃぎながら広場で遊んでいる、穏やかな景色を眺めながら。
ため息をつきそうなほどに。
長い長い時をかけて。
運命に導かれるようにして出会ったもの。
運命の出会いというと、それは人や生き物、動物だけなのかと思いきや。
私はギターを弾くのでよく思うのですが、道具や武器なども、運命の出会いというのはあるんだろうなと思うんです。
まるで、その人をずっと待っていたかのように。
自分も、いつか手にしたいと探していたように。
お互いが引き合うようにして出会う。
自分にとって、特別で大切なもの。
それは、他の人にとってみれば、それほど価値のあるようなものじゃないと思うんで。
あくまで、自分にとっての、運命の出会いなんですよね。
この槍も、そういうイメージで。
誰でも扱える、誰でも使える。
そういうマテリア的なイメージをモチーフにして取り付けているのに。
なのに、この槍は、何故か持主しか扱う事ができない。
己の、制限を外すように。
そしてまた。
自分に、新しく制限を課すように。
今まで縛られていた何かを解放して。
新しく組み上げてゆく。
全ての制限を外すという訳じゃなくて、一旦、自分にとって一番いい形に整理するような感じなのかなと思うんですよ。
リボンを解いて結び直すように。
新しく、組み上げ、空に放つ虹。
私の作品は、基本的には効果のあるものではないので。あくまで、そういうイメージになってしまうんですが。
困難が、行く手を阻み。
雲が立ち込めるように、空が暗くなってゆく。
そういう時に、困難を消し去るとか、何かの敵を倒しさえすれば先に進める。
なんて、そんな事ばかりじゃないと思うんですよ。
槍で、敵を倒してゆけばいいのなら。
ただ、強そうな、攻撃力がひたすら高そうな武器を持てばいいじゃないですか。
だけど。
この槍は、強力そうな見た目でもどこか優しくて。
まるで、花が咲くように柔らかで。
何かが、緩やかにほどけてゆくようですので。
敵を倒す事、それ一択の解決方法ではなくて。
自分には一体、他に何ができるのだろう。という視点や、新しい方法やアイディアを見つけたり。
今まではできない、選べないと思っていた、制限を外すような感じだなと思ったんですよね。
振り回しやすくて、細長くて。
重さも、バランスも、負荷がかかりすぎるという事がない。
背負うものなど何もない中で。
青空が広がるように。
虹が光り輝くように。
自分の心が晴れ晴れとするには、どうしたらいいのか。
迷いながら、進んで行く時に。
心が暗く、どんよりと沈み込みそうな時に。
立ち止まって、その槍を空へと振れば。
進むべき道が、やがて、
虹色に彩られてゆく。
この作品では、不思議と持主の人物像や性格というのはさっぱり浮かんできませんでしたが。
何故か、道具である槍視点でのイメージや、物語ばかり浮かんでしまうんですよね。笑
片隅に追いやられるように。
使われる事のなかった、美しい虹色の槍。
いつか、自分を使ってくれる持主など、現れるのだろうか。
どれほど、待ち続ければ良いのだろうと。
長い長い時をかけ。
己の存在価値を見失いそうになりながら。
それでも、必ず出逢えると信じていた。
いらっしゃい。
旅のお方かな?
ああ、この槍に惹かれてきたのかい。
長年この店に飾ってあるんだけどね。
見た目こそ綺麗な槍だろう?
興味本位で欲しいって客は沢山来るんだがね。
誰も扱えないってんで、結局売れないのさ。困ったものだよ。
ショーウィンドウから槍を取り出しながら、店主がやれやれと、苦笑いを浮かべる。
不思議な事もあるもんだろう?
この槍は、自分を扱ってくれる持主をずっとここで、待っているみたいなのさ。
ただの武器、道具にしては、なかなか、頑固で律儀だとは思わないかい?
近くで見せてもらうと。
その槍はとても大きく、細長く。
そして常に虹色に煌き、輝いている。
だけど、僕はそこが好きでね。こんな店やってるもんだから。
いつか持主が現れてくれるまで、気長に待つつもりでいたのさ。
店主はこちらの顔をチラリと伺うように見て。
ニヤリと意地悪そうに笑いながら、虹色の槍を差し出してきた。
さて。はたして。
お客さんはどうなのかね?
そう言われた途端に、奇妙な、張り詰めたような緊張感が走った。
思わずごくりと喉を鳴らして。
ほんの少しだけ躊躇する。
だけど。
まるで惹きつけられるように。
店主の手から、恐る恐る。
虹色の槍を受けとってみる。
その瞬間。
夕暮れの、オレンジ色した太陽の光が店内に差し込んで。
槍がさらに、光りと輝きを帯びてゆく。
溢れるような虹が
自分の周りに。
そして、あの夕方の空に。
いつかの日の、あらゆる空に。
次々と描かれては消えてゆく。
まるで。
心の中に、沢山の虹の橋がかけられてゆくように。
私の中の何かが、緩やかに解け。
結び直されてゆく......
――やっと、出逢えたんだね。
それは、槍の声だったのか。
それとも、店主の声だったのか。
そうだ。
気がつかないほどに、遥か遠く。
忘れていたほどに、長く。
私も、ずっとお前を探していたんだ。
Trident of a Rainbow
-虹のトライデント-
――貴方の旅路に、幸運を。
ルースセレクトオーダーもやってます!
まだ石の種類も少なめですが、少しずつ増やしていこうと思います♪
気になる石がありましたらよろしくお願いいたします。^^
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