純銀線(silver1000)使用
アリゾナ産
ターコイズ(スリーピングビューティ)(カボション)
今回のオーダー内容はこちらです。
一部抜粋
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私は家庭教師をしており教え子の誕生日プレゼントとしてちょっと身に付けることのできる作品をお願いします。
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とのことで、教え子さんへのお誕生日プレゼントとしてオーダー頂きました。ありがとうございます!
日記には公開できませんが、オーダー内容には、教え子さんはどんな方なのかという事なども少し書かれていまして。
その文章を全て読んだ時に、何故か私は、ちょっと身につける事ができるものという言葉が、何故か勝手にペンダントに脳内変換されて読んでおりまして。www
後から読み直したらペンダントとは一切書いてなかったのにも関わらず、最初からそれ一択しか考えてなかった事に後から気がついて。
それから、ストラップなど色々と考えたんですが、やっぱり身につける事を考えたら小さなペンダントかなぁ?と思ったので、そちらをご提案することにしました。
そしてお客様のご希望の中では、基本的に形や石はおまかせでしたので。
手持ちの石で探してみますと、アリゾナ産スリーピングビューティが強烈に目に留まりまして。10mm×8mmというめっちゃ小さいカボションなんですが。
これをメインにして、ご予算的に考えても、石は盛らない方が良いんじゃないかな?と思いました。
そして、その教え子さん、霊感があるような感じで、色々と敏感そうな方のようでしたので、それなら、アーティスティックワイヤーよりも、純銀線を使用する方が良いんじゃないかな?とも思いましたので。
なるべく小さめで、シンプルな形で作らせて頂きました!
出来上がってみると。
Sleeping Beauty
眠り姫のペンダント
アリゾナ産のターコイズ、スリーピングビューティを使用して。
純銀線だけで制作したペンダント。
いつもの華やかに盛る作品とは違って。
雲ひとつ無い、美しい空の色を閉じ込めたようなターコイズのカボションだけをメインにしてみました。
それは、眠り姫が見ている夢の中の空のように、何処までも青く。
ずっと見ていたくなるほどに、美しい水色をしています。
その周りを、純銀線の波打つようなラインがどんどんと、取り囲んでいきました。
所々に見える、ハートマークのような形や羽のモチーフ。
それはまるで、不思議の国のアリスの世界に迷い込んでしまったような、そんな感覚でして。
そこに、眠り姫のストーリーが、徐々に重なってゆきました。
茨が守るように包み込み、時を止め、全てを眠りにつかせてしまった。
静まり返ったお城の中で。
たった一人。
女の子が迷いながら城の中を探索しているイメージ。
この城の中で眠ったままの、お姫様を見つけなければ、ここから出る事ができない。
だけど一体、何処に居るの?
広い広いお城の中で、たった一人。
一つ一つの部屋のドアを開けて。
その広さに何度も、何度も、心が挫けそうになりながら。
今度こそはと、扉を開いてゆく。
誰にも聞けない。この城の人達は全員眠っているから。
誰も知らない。この城に訪れる人など居ないから。
私が、探し出すしかない。
孤独な探索。
この城の中でただ一人の。
大切な貴方を、探している。
眠り姫を探すのは本来は王子様なんですが、私が浮かんできたのは、同じくらいの年齢の女の子が、眠り姫を探しているようなイメージでして。
不思議の国のアリスと、眠り姫のストーリーが合わさったような感覚がとても強かったんですよ。
こういうイメージは、たぶん比喩だと思いますので。これは、眠り姫という対象を探す事を通して、本当の自分を探しているという事でもあるのかなぁ?と思いました。
これは、まるでジブリの世界観のような感覚で。
私の勝手な解釈になってしまうんですが。
王子様を待って、眠り姫はただ、ぐーぐーと何もしないで眠っているだけじゃなくて。
その、眠っている夢の中でも、着々と変化して成長してゆくんじゃないかなと思ったんですよね。
眠れる森の美女などの物語の中では、王子様のキスで目覚めるまでは、お姫様は眠るだけで特に何もしてないじゃないですか。
外側から見てると、城の時が止まっていて、周りはどんどんと時が過ぎてしまうし。
これは、ハタから見れば、なんの変化も無いものとして捉えられてしまったりだとか。
色々と否定的なイメージも付きまとってしまうのかなと思うんです。
だからもしかしたら、これは、眠りに落ちてしまった後の、お姫様の成長過程を表した、夢の中のお話なのかなと思ったんですよ。
私はよく、夢を見ている中で、さらに眠るという不思議な夢も見ますし。笑
結構、夢の中って何でもアリじゃないですか。
なので、そのお城でひとりぼっちで眠り姫を探している女の子てのは。
たぶん眠り姫が見ている夢の中の自分なんだと思いまして。
そして、その夢の中で、自分が夢を見ている事に気がつくなんて事は、むっちゃ難しいですし。
夢の中で、夢を見ていることを自覚したい!とどんなに思っても、一度眠れば、ついつい、その無茶苦茶なストーリーに何の疑問も抱かず、その夢の世界に没頭してしまい、目が覚めてから。
ああ、なんだ夢だったのか。良かったー!マジでびびったー! :(;゙゚'ω゚'):
て思うこと多数なんですよね。www
この、ペンダントも。
どうもそんな感じのイメージで。
一つ一つ、ドアを開け。
城の中を彷徨いながら、時間をかけてやっと、眠り姫に出会った時。
ずっと探していた大切な人は。
自分とは違う、他人だとばかり思っていたそのお姫様は。
自分の姿と同じだと知って驚き。
目が覚めるのかもしれません。
そして、実はこのペンダントを作る前後で、私は何故か、とても眠くて眠くて仕方なくてですね。www
本当に、作る前日くらい、普段の倍以上に、めちゃめちゃ眠ってしまったくらいに、寝てしまいました。爆
なので、眠ることというのは、色んな意味で、この作品でのキーワードなのかなぁ?と思ったんですよ。
苦しい時、感情的になってしまう時、迷う時、様々なネガティブな想いが自分を襲う時。
自分はダメだと思ってしまう時に。
ポジティブな事を言ったりするのも効果的だとは思いますし、色んなアプローチがあると思いますが。
この作品は、どちらかといえば、ポジティブになろうとしたり、反対の行動をとるのではなくて。
そのまま、ゆっくり眠くなって。落ち着いてまずはリラックスしようとする感じなのかなぁ?と思いました。
受け入れるのにも近いのですが。
たとえば、情報が多すぎたり、感情が強すぎて受け止めきれない時に、ちょっと休憩のスペースを取るような感覚だと思うんですよね。
時間をかけて、きちんと自分の中で受け入れ、受け止めてゆく為に。
保管しておく場所。
それは青空のように広々としていて。開けている場所。
臭いものに蓋で、そこから絶対に出さないような感じではなくて。
なんというか、一気にどーんとそれを受け止めると凄くしんどいから。
順番に、少しずつ。
徐々に、徐々に、変わってゆけるように。
受け止められることが、だんだんと増えてゆく。
それだけの、時間をかけてゆくことを、自分に許す感覚。
なんでも、すぐに解決できたり、すぐに色んな問題が無くなれば1番良いんですけどね。笑
私の作品は、そういう劇的な効果があるものではありませんので。
たとえ、時間がかかってしまったとしても。
たとえ、今はダメだと思ってしまっても。
そんな自分をほんの少しだけ受け止めて、歩き出してゆく。
美しい空を閉じ込めたようなターコイズは。
まるで道標のように。
落ち込んで曇らせた心をそっと晴らして。上を向かせてくれる。
貴方の探している何かを。
見つけることができますように。
私の胸元で小さなお守りのペンダントが、光り輝いてゆく。
小さく切り取られた青空が指し示す先。
彷徨い歩いた城の中で。
出逢えた、大切な人。
ベッドに横たわり。
静かに寝息を立てながら。
やがて目覚める時が来るまで、安らかに眠り続けている。
-Sleeping Beauty-
眠り姫の胸元で、永遠に光り輝く。
ペンダントを、貴方に。
ルースセレクトオーダーもはじめてみました!
まだ石の種類も少なめですが、少しずつ増やしていこうと思います♪
気になる石がありましたらよろしくお願いいたします。^^
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